シルク(絹)の特徴についてご存知ですか?きちんと知らずに洗うと思わぬことになることも!
今回はどんな特徴があるのか・自分でケア出来るのか・クリーニング出した方がいいのか、それぞれのチェックポイントを調べてみました。
シルク(絹)とは
シルク素材は、美しい光沢と肌触りの良い柔らかさが特徴です。
染色性が良く、美しい色合いが出るので凝ったデザインが可能です。
蚕(かいこ)のまゆを原料とした天然繊維で、主成分のフィブロインやセリシンが、シルク独特の光沢になっています。
フィブロインの成分は人間の肌に近いと言われ、絹の下着や肌着、パジャマなどにも使われてます。
女性用のブラウス、スカーフ、ワンピースや、男性用のネクタイ、着物やウェディングドレスなどにも使われます。
シルク(絹)のメリット
美しい光沢があり、肌触りの良い滑らかさ。
絹を構成する成分が、人肌に近いためすべすべと心地良く感じるのだとか。
染色性が高く、美しい色合いが出るため、見栄えが美しいです。
また、綿(コットン)の1.5倍もの吸湿性と放湿性があります。
汗を吸って発散するので、蒸れないことから、高級下着に使われることもあります。
絹繊維には、空気を溜める細かい空洞があるため、保温性が高いのもポイント。
シルク(絹)のデメリット
シルクは非常にデリケートな繊維でもあります。
日光(紫外線)を吸収し続けると、黄変(黄ばみ)するため、夏場に着ると傷みが早いです。
酸やアルカリに弱いため、一般の粉洗剤で洗濯できません。
そもそも、水に弱いため、洗濯機を使えないケースがほとんど。
雨ジミ、汗ジミ、シワがつきやすい点にも注意しなくてはなりません。
シルク(絹)素材の服をクリーニングするべき頻度は?
基本は、シルク製の衣服は、汚れたらドライクリーニングに出すのが良いでしょう。
汗や汚れがついたまま保管するとシミの原因になるため、衣替えなどの長期保管前に、一度はクリーニングに出しておくべきでしょう。
シルク(絹)の正しい洗濯方法は?
自宅での洗濯は、不可となっている場合がほとんどです。
シルクの下着など、一部の衣類は手洗いもしくは、洗濯機の手洗いモードのみ可能なものがあります。
例外として、ウォッシャブルシルク(洗えるシルク)という繊維も出てきています。
洗濯表示マークに従いましょう。
洗濯前の確認・注意点
絹繊維は手洗いが基本ですが、洗濯表示によっては洗濯機の手洗いモードが使えるケースもあります。
シルク混合の場合は他繊維との組み合わせや比率次第で、扱い方が変わります。
シルク素材は色落ちしやすいため、事前に白い布に洗剤を染み込ませ、服の目立たない箇所を叩いて色移りしないか確認しましょう。
色移りが起こるようなら、クリーニングに依頼するか、単一の衣類のみで手洗いをおこないます。
洗剤って使用した方がいいの?
絹素材はアルカリや酸に弱いため、粉洗剤や漂白剤を使ってはいけません。
おしゃれ着洗い用の中性洗剤を使います。
アクロン(ライオン)やエマール(花王)などが有名。
なお、エコベール(ECOVER)は、植物由来成分の中性洗剤で、敏感肌の人でも安心して使えます。
ヨーロッパでロングセラー品になっています。
長時間、肌に接触したままとなる下着など、より刺激性の低い洗剤を使いたいというあなたは、チェックしてみてください。
洗濯の手順について解説!
30度以下のぬるま湯を容器に入れ、おしゃれ着用の中性洗剤を溶かして洗浄液を作ります。
シルクの服を裏返しにして、洗浄液に入れます。(肌に接触する内側がシルク素材の場合は、裏返さずに)
やさしく押し洗いまたは、ゆすり洗いして汚れを落とします。
ゴシゴシこするのはNG。絹素材が傷みます。
ぬるま湯か、水道水で泡が無くなるまですすぎます。
バスタオルで水分を拭き取ります。
陰干しで自然乾燥させましょう。
変色を避けるため、直射日光は避けます。
ハンガーを使わずに平干しします。
ハンガーで干すと、主に肩の部分などにハンガーの型がクッキリと出てしまいます。
乾燥機って使って良いの?
乾燥機(タンブラー乾燥)は、絹繊維表面のケバ立ち原因になるため避けます。
シルクは直射日光を浴び続けると黄変するため、天日干しは避けて陰干しにしましょう。
アイロンって使っても良いの?
洗濯表示に従います。
アイロン可の場合は、綿の白いハンカチなどで当て布をして、低温で素早くかけるのがコツ。
シルクは摩擦に弱いので、アイロンを滑らさないようにしましょう。
もともと絹素材は乾きやすく、水分が残っている状態で干してもシワにならずに綺麗に乾きます。
なお、スチームは水滴でシミになる可能性があるため使わないようにしましょう。
シルク(絹)を長持ちさせる、普段のお手入れ方法は?
「水洗い不可」マークのついた衣類は、自宅では洗濯することができません。
すぐにクリーニングに出すのが難しくても、普段からケアしておけば大切な服を長く使うことができます。
ケア方法①:ひどい洗濯ジワの対策
絹素材は濡れた状態だとシワができやすいです。
洗濯機を使ったとき、脱水時間が長いとシワシワになる可能性があるんですね。
アイロンのスチームと相性の悪いシルクのシワを伸ばすには、あえてもう一度手洗いをおこなって水分を含ませた状態にしましょう。
水分を拭きとってから、半乾き程度の状態になるまで干してからアイロンがけするとシワが伸びます。
ケア方法②:ブラッシングは避ける
洋服の手入れに欠かせないブラッシングですが、シルク繊維は柔らかすぎるため、かえって服を傷めてしまうことがあります。
ホコリを払う場合は、ビロードなどの柔らかい布で優しくなでるようにしましょう。
繊細な絹にも使える、毛足の柔らかい洋服ブラシも市販されてます。
シルク(絹)素材の服を着る際の注意点
絹に汚れがついたときは、ゴシゴシこすらずにハンカチなどで汚れを吸い取るようにしましょう。
水を含ませた布を使うと、かえって汚れが広がるケースがあります。
シルクは雨に濡れるだけでも、雨ジミの原因になるため、屋外では上着を用意するなど工夫が必要です。
シルク(絹)の保管方法は?
シルク(絹)素材の服を押入れの中で保管する際の注意点をまとめました!
気を付けるポイント①:カビ対策
絹繊維は、吸湿性があるため水分を含みやすい素材です。
長期保存する場合は、カビが生えないように湿気対策をおこないましょう。
引き出しの四隅に、シリカゲルなどの乾燥剤を設置するのも良いでしょう。
なお、クリーニングのオプションに「無酸素パック」を用意している店もあります。
真空パックと違って衣服を押しつぶさず、密閉された袋の中を無酸素状態にするため、カビの酸化現象が起こりません。
ウェディングドレスなど、高級なシルク素材を型くずれさせずに長期保管する場合に重宝します。
気を付けるポイント②:虫食い対策
絹は天然素材のため、虫食いの被害に合いやすいです。
保管場所に防虫剤を設置して、繊維を食い荒らす虫(カツオブシムシ、イガ、コイガなど)から衣服を守りましょう。
防虫剤は上から下に効果が流れるため、クローゼットなどではハンガータイプの防虫剤が良いでしょう。
なお、ナフタリンやパラジクロロベンゼンなどの有臭防虫剤は、2種類以上を併用すると化学反応を起こして溶けることがあります。
溶けた防虫剤で周囲の衣服を汚すことがあるので注意が必要です。
他の防虫剤と併用できますし、人体への影響が優しく、安全に使えます。
人間は少量のピレスロイドなら、万が一の場合でも体内で分解することができるんですね。
市販品ですと、ミセスロイド(白元)、ムシューダ(エステー)、ゴンゴン(大日本除虫菊)などがあります。
意外な落とし穴?シルク(絹)をクリーニングに出す際の注意点
絹繊維は、「手間がかかる素材」として、追加料金がかかる場合があります。
また、高級衣服の場合は、万が一のトラブルに備えてクリーニング前の状態をスマホで撮影するなどして、記録しておいた方が良いでしょう。
心配な方はプロにお任せ!
自分で洗うのが心配な方、面倒な方はお店にクリーニングに出す方がいいかもしれません。
自分の家の近くで出すのでもいいですが、モノによってはお願いするお店を選んだ方がより良いと思います。
今の時代は、宅配クリーニングを利用すれば、自分の生活にあったお店を選んで使うこともできますので、是非候補にいれてみてくださいね。
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リコーベならダウンなどの単価が高いアイテムを含めて、色んな組み合わせができるので他のお店よりも家庭ごとに合わせた使い方ができます。
普段使いから衣替えの時期まで幅広く使えるお店ですが、唯一の注意点は、職人さんの手作業があるため受けれる注文に限りがある点。
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