リネンの特徴についてご存知ですか?きちんと知らずに洗うと思わぬことになることも!
今回はどんな特徴があるのか・自分でケア出来るのか・クリーニング出した方がいいのか、それぞれのチェックポイントを調べてみました。
リネンとは
リネン(亜麻)は麻の一種で、優雅な光沢と滑らかな肌触りから、古代エジプトでは「月光で織られた生地」と呼ばれていました。
リネン100%の繊維は、普通に紡績することができないので、潤紡(じゅんぼう)という方法を使います。
簡単に言うと、熱いお湯を使って、繊維を溶かしながらくっつけて布にしていくんですね。
お湯で溶け出す成分(ペクチン)がノリのように布全体に広がるため、あの光沢感と滑らかな肌触りを生み出しているんです。
リネンの最高品質は、アイルランド産のアイリッシュリネン。
高品質ゆえに値段もお高いです。一般的なのは、お値段のわりに良品質な、フランス産のフレンチリネン。
例えば、ユニクロの「プレミアムリネンシャツ」は、フレンチリネン100%で7種のカラーバリエーションがあり、お値段1,290円というお手頃価格です。
リネンのメリット
シャリ感のある肌触りと光沢に加えて、湿気を吸い安く乾きやすいという特徴があります。
夏服用の素材としては、汗をかいても肌にベッタリと張り付かず、さらりと乾くため優秀と言えるでしょう。
基本的に、自宅の洗濯機で洗濯が可能で、使い勝手が良いです。
リネンのデメリット
最初の洗濯で縮みやすいという欠点があります。
面積で最大10%は縮むと言われています。
ただし、一度水通しをしてから仕立てた服(ワンウォッシュ加工)は、すでに一度水を吸って乾いた状態のため、極端に縮むことはありません。
また、繊維の奥に染料が浸透しにくいため、濃い色のリネンは色落ちしやすいです。
リネン素材の服をクリーニングするべき頻度は?
ユニクロのリネンシャツなど、安価なリネン素材の服は、洗濯機で洗濯可能な場合がほとんど。
汚れが気になったら、都度洗うとよいでしょう。
ただし、リネンジャケットやリネンコートなど、縮みが起こるとシルエットが大きく崩れてしまう服は、自宅での洗濯ではなくクリーニング店に出すべきでしょう。
残った汚れを放置すると、次のシーズンでシミや黄ばみになる可能性があります。
リネンの正しい洗濯方法は?
多くのリネン服は、弱アルカリ性の一般的な粉洗剤で洗濯が可能です。
洗濯表示に従って、洗い方や温度、洗剤などを選んでください。
洗濯不可の場合「リネンは丈夫だから洗濯できるだろう…」と、自宅の洗濯機を使ってしまうと、服が不均一に縮んでしまい、元の状態に戻せなくなるので注意しましょう。
リネン製のジャケットやコートなどは、クリーニング店に依頼するのが無難です。
洗濯前の確認・注意点
濃い色のリネンは、色落ちに注意しましょう。
白地のタオルに洗剤を染み込ませて、リネン素材の服の目立たない部分をポンポンと軽く叩いて、色移りしないかどうか確認します。
色移りするようなら、単独で洗濯します。
洗剤って使用した方がいいの?
同じリネンでも、服ごとに使える洗剤が異なるため、洗濯表示を確認しましょう。
なお、濃い色のリネンは、漂白剤や蛍光剤の入った洗剤は色落ちの原因になります。
特に服を長持ちさせたい場合は、繊維にダメージを与えにうい中性洗剤を使って、手洗いするのが良いでしょう。
洗濯の手順について解説!
手洗いする場合は、以下の手順でおこないます。
ぬるま湯を容器に入れ、おしゃれ着用の中性洗剤を溶かして洗浄液を作ります。
服を裏返しにして、洗浄液に入れ、やさしく押し洗いします。
容器を綺麗なぬるま湯に入れ替え、泡が無くなるまですすぎます。綺麗になるまで、2,3回水を入れ替えます。
バスタオルで、ある程度の水分を取ります。リネンは、濡れた状態のまま干しておく(ウェットドライ)とシワが伸びやすいです。水分を残したまま干しましょう。
完全に脱水してから干すと、全体に強いシワがついてしまい、シワのまま乾いてしまいます。
陰干しで自然乾燥させます。
干す前に、リネンをと引っ張って、シワを伸ばしてから干しましょう。
シャツなど、ハンガーの型がつくのが気になる場合は、太めのハンガーで干しましょう。
乾燥機って使って良いの?
リネンは、乾燥する過程で摩擦を加えると、濃いシワがついてしまいます。
完全に乾燥したら、アイロンを掛けてもシワは取れません。
「わざとクシャクシャにして着たい」という場合以外は、乾燥機は使わないほうが良いでしょう。
また、特に色が濃いリネン服の場合は、日光で色あせが起こる可能性があるため、天日干しは避けて陰干しにしましょう。
アイロンって使っても良いの?
洗濯表示次第ですが、シワを伸ばす場合などは、白い綿のハンカチなどで当て布をしてアイロンしましょう。
なお、リネンは完全に乾いた状態ではシワが伸びないので、スチームを当てるか、半乾き状態にアイロンをかけるのがコツです。
リネンを長持ちさせる、普段のお手入れ方法は?
「水洗い不可」マークのついた衣類は、自宅では洗濯することができません。
すぐにクリーニングに出すのが難しくても、普段からケアしておけば大切な服を長く使うことができます。
ケア方法①:シワ対策
リネンの欠点は、すぐに強めのシワがついてしまうこと。
シワがつくたびに洗濯やクリーニングは面倒という場合は、霧吹きやスプレーである程度湿らせてから、陰干しするだけでもシワが伸びます。
また、洗濯時に「完璧じゃなくても、ある程度シワが伸びてれば良い」という場合はアイロンをかけなくても洗濯後に脱水せずシワを伸ばして濡れ干しするだけでもOKです。
ケア方法②:ネップ対策
リネン素材には、新品でも表面にごく細かい毛玉のようなもの(ネップ)がポツポツと出ています。
リネンのの繊維が絡まってできた糸の節が、生地表面に出たもので、縫製上の不良というわけではありません。
ただし、単色生地にできると目立つため、気になる場合は手芸用のほつれ補修針を使って、簡易的に補修してしまいましょう。
ネップの表側の中心に針をさし、裏側に引き出すようにして針を抜きます。
これを繰り返すと、ネップが生地の裏側に押し込まれて、目立たなくなります。
リネン素材の服を着る際の注意点
リネンは、表面がサラッとしているため、比較的汚れが落ちやすい素材です。
汚れがついてしまったら、ゴシゴシこすらずタオルやハンカチなどで汚れを吸わせるようにすると良いでしょう。
なお、濃い色のリネンは色落ちしやすいため、汗や雨には要注意です。
リネンの保管方法は?
リネン素材の服を押入れの中で保管する際の注意点をまとめました!
気を付けるポイント①:カビ対策
リネンは、乾きやすい素材ですが、クリーニングから戻ってきたときについてくるビニール袋は外して保管しましょう。
湿気を溜め込み、カビの原因になる可能性があります。
梅雨など湿気がこもりやすい時期には、クローゼットに除湿剤を設置したり、引き出しの四隅にシリカゲルを置くなど、湿気対策をおこないましょう。
気を付けるポイント②:虫食い対策
リネンは虫食い被害が起こりやすい繊維です。繊維を食い荒らすカツオブシムシやイガなどの虫は、リネンなどの天然素材が大好物なんですね。
防虫剤を設置して対策しましょう。
また、2種類以上の防虫剤を同時使用すると、化学反応が起こって防虫剤が溶けて周囲が汚れるなどのトラブルが起こる可能性があるので注意です。
無臭の防虫剤(ムシューダや、ミセスロイドなど)を使うと、化学反応の心配がない上、臭いもつかないのでオススメです。
意外な落とし穴?リネンをクリーニングに出す際の注意点
長期保管前にリネン素材の服をクリーニングに出す場合は、汗抜きオプションを忘れずに指定するようにしましょう。
一般的なドライクリーニングでは、油溶性の汚れは落ちても、水溶性の汗は落ちないんですね。
ドライクリーニング後の衣服を調べたら、70%もの汗が残っていたというデータもあります。
汗が残ったまま次のシーズンまで保管してしまうと、臭いや黄ばみの原因になります。
心配な方はプロにお任せ!
自分で洗うのが心配な方、面倒な方はお店にクリーニングに出す方がいいかもしれません。
自分の家の近くで出すのでもいいですが、モノによってはお願いするお店を選んだ方がより良いと思います。
今の時代は、宅配クリーニングを利用すれば、自分の生活にあったお店を選んで使うこともできますので、是非候補にいれてみてくださいね。
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リコーベならダウンなどの単価が高いアイテムを含めて、色んな組み合わせができるので他のお店よりも家庭ごとに合わせた使い方ができます。
普段使いから衣替えの時期まで幅広く使えるお店ですが、唯一の注意点は、職人さんの手作業があるため受けれる注文に限りがある点。
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