アクリルの洗濯は自分でできる？伸び対策と静電気ケアの方法は？

アクリルの特徴についてご存知ですか？きちんと知らずに洗うと思わぬことになることも！

今回はどんな特徴があるのか・自分でケア出来るのか・クリーニング出した方がいいのか、それぞれのチェックポイントを調べてみました。

アクリルとは

アクリルは、ウールに似せた化学繊維です。

原料は、アクリロニトリルという石油。

形状記憶性があり、ふんわり柔らかな肌触りを活かしてセーターや―マフラー、ぬいぐるみや毛布などに使われています。

アクリルのメリット

軽くて保温性が高く、縮みにくくシワもつきにくいです。

ウールに比べると、洗濯には比較的強いと言えるでしょう。

アクリルのデメリット

ウールより安く買える代替素材として使われることが多いですが、アクリルはデメリットも多いです。

また、縮みにくい代わりに伸びやすいという欠点があり、洗濯後の干し方や保管の仕方には要注意。

熱にも弱く、毛玉もできやすいです。

特に値段を下げるためにポリエステル＋アクリルを混紡する場合は、特に毛玉ができやすくなります。

アクリル素材の服をクリーニングするべき頻度は？

アクリル素材は、静電気でホコリを吸い寄せやすく、石油由来の繊維のため油汚れと親和性が高いため、汚れやすいです。

ただし、レーヨンなどの水に弱い繊維と混紡している服は、洗濯回数自体を減らすことが長持ちのポイント。

ひどい汚れがついたとき以外は、衣替えの前など長期保管の前にクリーニングに出しましょう。

汚れがついたまま保管すると、次のシーズンにシミや黄ばみになる可能性があります。

アクリルの正しい洗濯方法は？

洗濯表示に従います。

アクリル素材自体は洗濯に強いのですが、セーターやカーディガンなど型崩れしやすい服に使われることが多いため、洗濯不可か、手洗いのみ可能なケースがほとんどでしょう。

汚れがひどい場合には、手洗いではなかなか綺麗にならないので、クリーニングにシミ抜き依頼をするのが無難です。

洗濯前の確認・注意点

混紡される繊維にもよりますが、アクリル素材は「縮みにくいが、伸びやすい」という欠点があります。

洗濯機を使う場合には、洗濯ネット必須です。

また、服を購入して初めての洗濯の場合は、色落ちをチェックしましょう。

白無地のタオルに洗剤を染み込ませ、服の目立たない箇所をポンポンと叩きます。

色移りするようなら、単独で洗濯するか、クリーニング店に依頼しましょう。

洗剤って使用した方がいいの？

洗濯表示次第ですが、アクリル繊維を洗う場合は中性洗剤を使って手洗いすることがほとんどです。

エマール（花王）、エコベール（ECOVER）、アクロン（ライオン）などのおしゃれ着洗い用の中性洗剤を使いましょう。

繊維が色落ちしたり傷んだりするのを避けるため、一般のアルカリ性洗剤や蛍光剤の入ったものは避けます。

洗浄力に大きな違いはありませんが、例えばアクロンはシルキータッチ成分と繊維保護成分SAPAで繊維をコーティングして、こすれ毛玉を抑えてくれます。

毛玉ができやすいアクリル素材には、比較的相性が良い中性洗剤と言えるでしょう。

洗濯の手順について解説！

容器にぬるま湯と中性洗剤を入れ、洗浄液を作ります。温度は30度以下にします。

基本的に押し洗いします。もみ洗いや、ゴシゴシこするのは避けましょう。

2,3回容器に水を入れ替えながらすすぎます。

たたんで洗濯ネットに入れ10秒ほど洗濯機で脱水します。

袖やエリが伸びるのを防ぐため、洗濯ネットに当たらないよう内側にたたみ込みましょう。

脱水は短めに。裏返しにたたむとアクリル繊維が傷みにくいです。

アクリルは伸びやすいため、多少伸びても目立たないように逆さにピンチ（洗濯バサミ）で干すか、平干しにしましょう。

直射日光を避けて、風通しの良い場所で陰干しにします。

乾燥機って使って良いの？

アクリルは熱に弱いため、乾燥機は避けて自然乾燥させます。

直射日光による色あせを防ぐため、天日干しではなく陰干しにしましょう。

アイロンって使っても良いの？

アイロンの使用可否、アイロンの温度は洗濯表示に従います。

アクリルは化学繊維なので、熱には弱いです。アイロン不可か、低温でのアイロン可のケースが多いでしょう。

アイロンを当てる場合は、テカリを抑えるために白地の綿のハンカチを当て布しましょう。

スチームを使う場合は、プレスせずに浮かし掛けしてスチームだけを当てるようにします。

アクリルを長持ちさせる、普段のお手入れ方法は？

「水洗い不可」マークのついた衣類は、自宅では洗濯することができません。

すぐにクリーニングに出すのが難しくても、普段からケアしておけば大切な服を長く使うことができます。

ケア方法①：毛玉ケア

アクリルは、毛玉ができやすい繊維です。

繊維強度が高いため、アクリルの毛玉は取りにくく無理につまんで引っ張ると、周囲の繊維を巻き込んで糸の引きつれを起こしてしまいます。

丁寧に、毛玉取り機や小さいハサミを使って毛玉ケアしましょう。

普段からこまめに洋服ブラシでブラッシングすることで、ある程度毛玉を予防できます。

ケア方法②：静電気ケア

アクリルは化学繊維なので、天然素材の洋服ブラシよりも安価な化学繊維の洋服ブラシの方が静電気が起こらず、ホコリがつきにくいです。

アクリル繊維を根毛した静電気除去洋服ブラシを持っておくと、天然素材の服も化学繊維の服もケア出来て便利です。

ポリエステルやアセテート、綿との重ね着は比較的静電気が起こりにくいです。

逆に相性が最悪なのは、ウール、ナイロン、レーヨン。

パチパチと静電気が起こりやすいです。

洗濯時に柔軟剤を使うと、陽イオン界面活性剤という成分が繊維の表面に電気を逃がす層ができるため、電気がたまりにくくなります。

エレガード（ライオン）などの静電気防止スプレーを携帯しておき、簡易的に対策するのもアリです。

アクリル素材の服を着る際の注意点

石油由来のアクリルは、油脂やボールペンのインク、マニキュアなどの油汚れが落ちにくいです。

ベンジンやマニキュアの除光液で汚れを落とすことができますが、服の色まで落としてしまうことがあるので注意です。

かならず服の目立たないところで色落ちしないかどうか試してみて、色落ちするようならクリーニング店にシミ抜きを依頼しましょう。

アクリルの保管方法は？

アクリル素材の服を押入れの中で保管する際の注意点をまとめました！

気を付けるポイント①：カビ対策

アクリルは、吸水性、吸湿性が低いため、湿気を溜め込みにくいです。

クリーニング店から戻ってきた時に付属しているビニール袋は、長期保管時には湿気を溜め込むため、外してクローゼットや引き出しに保管しましょう。

隣接する服がカビるとアクリルの服にもカビが移ることがあるため、クローゼットや押入れ、引き出しは除湿剤やシリカゲルで対策しておくのが良いでしょう。

気を付けるポイント②：虫食い対策

アクリルは化学繊維なので、虫食いにやられる可能性は低いです。

しかし、ウールや綿などの天然素材と混紡している場合は、仕舞うときに同じ場所に天然素材の服が入っているときは注意。

カツオブシムシ、イガ、コイガなどの虫に狙われる可能性があります。

防虫剤は、上から下に効果が流れるため、クローゼットや押入れに設置する場合は、上部に防虫剤を置きましょう。

また、複数段のタンスの場合、上段ほど虫食いに狙われにくくなります。

大事な衣類をタンスに仕舞う場合は、なるべく上段に仕舞いましょう。

意外な落とし穴？アクリルをクリーニングに出す際の注意点

アクリル自体は、比較的安価な化学繊維なのでクリーニングに追加料金を取られることはないでしょう。

白洋舎などでは、高級素材の場合はクリーニングが約2倍になります。

高級素材扱いの服になるかどうか、クリーニング依頼時に確認しておきましょう。

心配な方はプロにお任せ！

自分で洗うのが心配な方、面倒な方はお店にクリーニングに出す方がいいかもしれません。

自分の家の近くで出すのでもいいですが、モノによってはお願いするお店を選んだ方がより良いと思います。

今の時代は、宅配クリーニングを利用すれば、自分の生活にあったお店を選んで使うこともできますので、是非候補にいれてみてくださいね。

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